野根山街道とは

野根山街道は、高知県奈半利町から野根山連山を尾根伝いに徳島県東洋町野根に至る延長35km余り。

この間、道の両側に、そのままの姿で残された一里塚~五里塚や、旅人が一夜をしのいだという宿屋杉、参勤交代の昔をしのぶ朝休み場、お茶屋場や装束峠の敷石、岩佐の関所跡、屋敷跡の石垣や墓地等、かずかずの史跡や、土御門上皇が名付けられたという岩佐の清水、旧藩林や天然林等自然に富んだ街道で、今も尚、当時の面影をそのままに留めた全国的にも珍しい自然遊歩道である。


 野根山街道は、平安時代から利用されていた土佐、阿波の両国を結ぶ官道である。紀貫之の土佐入国や土佐に流された土御門上皇などの公達の遠流の道、後には土佐藩主も利用した参勤交代の道、そして幕末の脱藩の道でもあった。多くの史跡や伝説、ロマンを秘め、今も歴史の面影を色濃く残す「四国のみち」として整備されている自然遊歩道である。全行程を歩くと10時間以上の健脚コースである。歩きやすいようにといくつかのコースが用意されている。左の地図ように高知県「奈半利」から「岩佐関所跡」のコースが一般的である。

 徳島県側からは「四郎ヶ野峠」から出発し「岩佐関所跡」を目指す。いずれにせよ、全コースを踏破するには、日帰りは難しく、岩佐関所休憩所(キャンプ場)で一泊することになる。休憩所には屋根のある東屋、WC、水場はあるがテント、寝袋の持参、自炊が必要となる。最後は「二十三士温泉」で汗を流す。

 

2007年5月19日~20日 野根山街道

野根山街道徒歩の旅は1992(平成4)年から始まった。