「奥の細道の旅」

 俳聖松尾芭蕉の紀行文「おくのほそ道」に記された足跡を辿る。2011(平成23)年5月16日、まさに芭蕉が江戸深川を旅立ったその日に出発しました。総勢19人でのスタートでした。当初の計画では年二回(春と秋)実施で、一回に4~5日歩く予定でしたが、その年の9月に実施された二回目では猛暑の中での長距離歩行の困難さを体験し、その後は年一回、原則「春」実施と決定しました。そして、2023(令和5)年4月6日、大垣に辿着き、この旅も終わりました。その間、新型コロナウィルス蔓延の影響もあり、三年間の空白期間はありましたが、13年間、11回の行事を続けることができました。芭蕉は156日をかけて巡りましたが、私たちの旅は現代の文明の利器である電車、バス、時にはタクシーを利用しながら、延べ35日間で巡り終わりました。スローライフの江戸元禄期(1689年)とは異なり、足早に通り過ぎていった感じがします。しかし、古代、中世、近世の息吹を感じ、その当時の人情・風情に思いを託し、芭蕉や同行曽良が観じた心象風景に入り込むなど感慨に耽る場面も多くありました。 芭蕉の「おくのほそ道」が現代の旅人たちに与えた影響力は人それぞれ思いは異なるとしても大きなものであったと言わざるをえません。


回数 期  間 区      間 参加者数
1回目 2011.5.15~5.18 深川~間々田 19人
2回目 2011.9.15~9.18 間々田~日光 21人
3回目 2012.4.19~4.22 日光~白河関 17人
4回目 2013.4.18~4.21 白河関~福島 16人
5回目 2014.4.17~4.21 福島~松島~奥松島(震災被災地)~秋保 21人
6回目  2015.4.16~4.19 石巻~登米~平泉 22人
7回目 2016.5.26~5.29 岩出山~山刀伐峠~山寺 27人
8回目 2017.4.20~4.23 新庄~最上川~羽黒山~象潟~酒田 33人
9回目 2018.4.12~4.16 村上~出雲崎~親不知~市振 30人
10回目 2019.4.6~4.9 高岡~倶利伽羅峠~金沢~山中温泉 28人
11回目 2023.4.3~4.6 大聖寺~永平寺~敦賀~義仲寺(芭蕉墓地)~大垣 22人
番外編 2023.4.7 伊賀上野(芭蕉生誕地) 3人